性癖(せいへき)の意味とは?性欲やフェチとの違いを紹介

性癖とフェチ・性欲の違いについて

性癖(せいへき)の意味

性癖と聞くとどのようなイメージがありますか?

一般的には、性癖=変態的な印象が強いのではないでしょうか。

性癖(せいへき)という言葉の意味は、次のように説明されています。

性癖(せいへき)とは、人間の心理・行動上に現出する癖や偏り、嗜好、傾向、性格のことである。
出所:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

せい‐へき【性癖】
性質上のかたより。くせ。「大言壮語する—がある」
[補説] 「性」を性1でなく性2ととらえ、性嗜好などの意で用いることがある。
出所:デジタル大辞泉

つまり、誰もが持っている癖(くせ)のことを「性癖」と呼ぶのであって、性癖の性は「性質」の性を意味しています。

本来の性癖には、その人が生まれつき持つ性質としての収集癖といった癖に加え、貧乏揺すりなど生活習慣に基づいた癖があります。

とはいえ、近年は性癖の「性」を性質ではなく性嗜好の性として捉える・解釈する傾向にあることから、性癖と言えば「エッチに関する癖」とするのが一般的です。

結論として、現代における性癖とは「性的嗜好」を意味していると言って良いでしょう。

性癖と性欲の関係・違い

性欲(せいよく)とは次のことを言います。

性欲(せいよく、仏: luxure、英: Lust)は、人間の欲求の一つで性的な満足を求める本能である。英・口語:sexual desire、 sex drive、羅(ラテン語):libidoなどの表現もある。
出所:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

せい‐よく【性欲/性×慾】
性的な満足を得るための、肉体的な欲望。肉欲。
出所:デジタル大辞泉

性欲は、「エッチしたい」という欲求のことです。

(現代で使われる)性癖は、性的嗜好のことですから、「こんなエッチがしたい」という癖のことです。

性欲はエッチしたいという欲求、性癖はエッチするときの嗜好と考えれば、両者は無関係とは言えないものの異なるものであるということができます。

性欲の強さと性癖の種類は全く関係がありません。一方、性欲はあるのに性癖が何もないということもないと言えます。

そう考えると、性欲も性癖も誰もが持っているものなのです。

性癖とフェチの違い

性癖と似たように使われている言葉に「フェチ」があります。

フェチとは次のことを言います。

フェチ
フェチは、フェティシズムを略した俗称である。
フェティシズム
フェティシズム(英語: fetishism)とは、リヒャルト・フォン・クラフト=エビングが、1886年に自身の著書『性的精神病理』(Psychopathia Sexualis)において初めて使った言葉である。 現代では通常よりも強く性的興奮を引き起こす特定のものや状態を表す言葉として用いられる。
出所:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

フェチ
1 「フェティシスト」の略。
2 特定の種類の物に異常な執着・偏愛を示す人。「ぬいぐるみフェチ」
出所:デジタル大辞泉

本来、フェチとは「生命を持たない呪術的な物に対しての崇拝」を指していました。

その後、心理学の中で使われる(説明される)など、時の流れの中で言葉の意味も変遷しており、現代においては「特定のものにこだわりがあるのがフェチ」といったニュアンスで使われています。

ぬいぐるみに強いこだわりを持つ人を「ぬいぐるみフェチ」と言った場合、特に性的な印象は受けません。一方、異性の下着にこだわりを持つ人を「下着フェチ」と言った場合、性癖と関連づけられて性的なイメージを強く持つことになります。

その意味では、フェチは「性癖を含んだ広義のもの」と考えることができます。

性的なニュアンスで「性癖」と「フェチ」を使うのであれば、両者は同じことを言っていることになります。フェチという言葉はライトなイメージがありますが、性的な意味においては「性癖」と何ら変わらないのです。

性癖は誰でも持っています

性欲は人の根源的欲求であり、性欲を満たすためには性行為が不可欠です。

性行為そのものに関心が薄い人でも、自分にとって好ましい性行為のスタイル(いわゆる、プレイ)は必ずあるはずです。

そのプレイやスタイルが性癖ですから、誰でも性癖は持っていることになります。

しかしながら、その性癖が少数派に該当するものである場合、異常性癖(英語:パラフィリア)と言われることがあります。

誰もが何らかの性癖を持っているのに、それが特殊な場合には異常性癖として「変態」扱いされてしまうのは悲しいですが、性癖=異常性癖ではないことに注意が必要です。

また、異常性癖といっても、世間一般には理解が得られにくいということであって、似た性癖を持つ人は必ず存在しています。

例えば、パートナーを交換し合ってエッチをするスワッピングは、世間一般からすれば異常性癖に該当するでしょう。しかし、スワッピングパーティは全国各地で開催されていますし、スワッピングサークルも無数に存在します。そう考えると、果たしてスワッピング愛好家が異常性癖を持つ人と言えるのかどうかは疑問です。

自分の性癖自体を敢えてオープンにする必要はありませんが、かといって、少し他人と異なる性癖だからといって自分を否定する必要はありません。

自分の性癖自体を敢えてオープンにする必要はありませんが、かといって、少し他人と異なる性癖だからといって自分を否定する必要はありません。

むしろ、自分の性癖を受け入れて、上手に付き合っていくことの方が大切です。

一般的に、社会的ステータスの高い人や賢い人ほど特殊な性癖を持つ傾向にあります。あなたもそうではありませんか?


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